ゼファーボート/ZPL250Light DX-H 改良 2011年11月16日(水)
2011年 11月 16日
ちょっと気になったところの改良をしました。
前回の釣り(2馬力ボート釣り)からほぼ一ヶ月、
仕事の都合と天気の状況が合わず、釣りに行っておりません。
乗合船のお誘いも有りません。
ようやく仕事も落ち着いて休みが取れたので
2馬力ボート釣りに行きたいなあと思っていたのですが、
今日の天気は冬型で風も強く、とてもボート釣りに行ける状況ではありません。
福井県の美浜のY丸にも電話をしてみたがやはり悪天候で休船。
空は真っ青の良い天気・・・・風さえ無かったらなあ・・・・。
と言う事で今日はボートの改良です。
☆キャリーバックを解いてボートを広げようとしているところの写真です。
ジョイクラフト等はベルトのとめ具が樹脂のバックルになっています。
ワンタッチでとめる事が出来るのは便利ですが
ボートを片付けている時についつい足で踏んづけて割れてしまう事が有ります。
そんな経験は有りませんか?
私は2度も踏んづけて割ってしまいました。
その点、このキャリーバックのとめ金具は金属製Dリングになっていますので
踏んづけても割れてしまうような事は有りません。
色々なボートを使っていて気付いた事ですが
とめ具は金属製Dリングバックルの方が壊れなくて良いと思います。
☆今日の改良点。アンカーローラーです。
とめ具の話は今日のメインではありません。
今日の改良点はアンカーローラーです。
アンカーロープを引き上げていて急に重くなったことは有りませんか?
この様な経験は私だけではないと思います。
その理由はアンカーローラーの動きが悪いからです。
☆アンカーローラーの軸を抜いたところです。
軸に傷が付いていますね。
傷と言うよりも削れていると言う感じになっています。
アンカーロープを引き上げていると、
ローラーが回転してその摩擦熱で軸が削れてしまいます。
その削れた樹脂のくずが軸とローラーの間に噛んで
アンカーローラーがロックしてしまいます。
これではローラーがスムーズに回転しません。
これがアンカーロープを引き上げるのに力が要る理由です。
実はジョイクラフトのオレンジペコも同じ様な症状が起きたので
今回の様な要領で軸の改良をしました。
※ゼファーボート/ZPL250Light DX-Hの場合、ローラー軸は接着されている様です。
左右どちらかから軸をゴム槌などで小突くと接着がはずれて抜けてきます。
☆16mmのステンレスパイプです。
本来のローラー軸は18mmぐらいの太さですが
ホームセンターに適当なパイプが無かったのでこのパイプを使用しました。
このパイプはジョイクラフトのオレンジペコに使った時の残りです。
☆写真の通りステンレスパイプの方が少し細いです。
オレンジペコにもこのステンレスパイプを使用しています。
すでに何度もアンカーロープの引き上げ作業をしておりますが
軸に多少ガタが有るものの今のところ何も問題は起きておりません。
このステンレスパイプを元々の軸と同じ長さに切ります。
☆金切ノコで切りました。
電動工具も有るのですが倉庫から出すのが面倒なのでこの程度の事は人間が動力です。
☆ヤスリで切った部分の面取りをします。
☆切ったステンレスパイプを差し込むとこんな感じです。
☆ステンレスパイプを差し込んだままドリルで小さな穴をあけます。
☆その後でパイプを抜くとこのように小さな穴があいています。
☆小さな穴のあいたパイプのホルダー部分に太いドリル刃で座繰りを入れます。
この座繰りはねじの頭を隠す為ですので
表面から3~4mmぐらいの深さで止めます。
☆ステンレスパイプにはもう少し大きな穴をあけて
あらかじめステンレスねじをねじ込んでタップを立てた様な感じにしておきます。
☆もう一度ステンレスパイプを差し込んでねじでとめると完成です。
先に座繰りを入れてあるのでねじの頭は樹脂の中に埋没します。
これでボート生地に傷を付ける恐れは有りません。
ホルダー部分は浅く座繰りを入れた以外は小さな穴にしてあるので、
ねじはホルダーの樹脂にねじ込まれていく様な感じになります。
ですから、ホルダーの樹脂との摩擦でねじが緩んでくるような事は無いと思います。
ホルダー部に大きな穴をあけてしまうと、
ねじはステンレスパイプの部分だけで止まっている事になるので
振動などで緩んで抜け落ちてしまう恐れが有ります。
さあ!これで完成と思ったのですが、ローラーを回してみたらなんとなく重たい、
と言うか何か引き摺っているような抵抗が有る。
おかしいな?と思ったら、ステンレスパイプが細いので
ローラーがベースに擦ってしまっていました。
オレンジペコの時は良かったのですがこのゼファーボートのアンカーローラーは
直径が大きいのでパイプが2mm小さいぐらいの事で外周が擦ってしまいます。
☆ゼファーボート補修用の生地を使って修正する事にしました。
☆ボートの生地を使用して小さな生地を4つ切り出しました。
☆ステンレスパイプの端に小さく切った先ほどのボート生地を2枚重ねて
紙テープで巻きつけ、アクリサンデーと言うメーカーのエンビ用接着剤を使って
ボート生地同士を接着します。
紙テープを巻いた状態でエンビ用接着剤を流し込めばボート生地同士は接着できます。
※このエンビ用接着剤はエンビ製ロッドホルダーの接着に使用したものと同じです。
☆エンビ用接着剤でボート生地同士は接着できましたが
ステンレスパイプとボート生地は接着できません。
生地とステンレスパイプを接着するには、
水の様にサラサラのタイプの瞬間接着剤を使用します。
パイプと生地の隙間に瞬間接着材がスーッと入り込み接着する事ができます。
この時、アルテコ/スプレープライマーを使用すると
瞬間接着剤が本当に一瞬で固まります。
このスプレープライマーを使用すると非常に作業効率が良いです。
☆この様にステンレスパイプに生地2枚重ねで接着出来ました。
☆ステンレスパイプに生地2枚接着した状態で、
ギリギリでローラーの穴に通す事が出来ます。
と言う事は、生地2枚分パイプが細いということになります。
☆写真の様に右側からステンレスパイプを差し込んで、ローラーも貫通し
左側のホルダー部までパイプを通しました。
この時点で、写真の様に右側からボート生地2枚を
パイプと軸受けの隙間に差し込みます。
☆最後にステンレスのねじを締めるとこの様にねじがパイプを貫通して固定出来ます。
ねじで止める事によって、アンカーローラー軸の脱落とローラー軸そのものが
回転してしまうのを防ぐ事が出来ます。
写真の様にアンカーローラー軸のベース側(ボートの気室側)に生地2枚が
挟まれている状態になります。
もちろん反対側の軸受けも先ほど接着したボート生地2枚が挟まれています。
この様にすれば
アンカーローラーがベースからボート生地2枚分浮いた(離れた)事になります。
そして最後にこの右側に差し込んだ2枚重ねの生地が抜け落ちないように
その部分にエンビ用接着剤を流し込んで完成です。
これでアンカーローラーがベースに擦るという症状がなくなりました。
アンカーローラーは軽く回転するようになりました。
☆見難いかもしれませんがアンカーローラーがベースから浮いている
(ベースに擦っていない)のが判ると思います。
これでアンカーを上げる時の労力がかなり軽減される筈です。
オレンジペコの場合は成功しています。
ジョイクラフトとゼファーボートは同じ所で作っているらしいので
同じ様な所に不具合が出てきますね。
アキレスのボートはこの様な症状は起きませんでした。
だからどうしたって言う事も有りません。
この様に欠点を見つけて自分なりに改良するのも楽しみの一つです。
さあ、次回の2馬力ボート釣りが楽しみです。
アンカーローラーの性能チェックが楽しみです。
それでは次回釣行まで。